2020/08/30 00:00

再生可能エネルギーを仕事にする

こんな小さな会社で何ができるのか?どういう形でコマを進めていけばいいのか?
未だに手探りです(笑)  何も持ってないからひたすら皆知恵を絞る、それに尽きる日々です。
今回は、簡単に会社の「理念」に通じるような私の考えのことを書きたいと思います。

関西出身の私は、阪神大震災で被災したその日の夜、歯を磨きたいと思いました。しかし、当時は防災意識が低く、水を十分に備蓄していませんでした。ですから、コップ一杯の水が貴重すぎて歯を磨くことに使えませんでした。あの夜、切実に歯を磨くコップ1杯の水が欲しかった。
関東に移住し、東日本大震災があって私の住む鎌倉もしばらく計画停電が実施されました。懐中電灯一つとランタン一つの小さなささやかな光の中まだ幼い二人の子供たちのお風呂やトイレの世話はうす暗くて大変でした。朝の計画停電では、大事な外出の予定でドライヤーが使えなくて泣く泣くセットを諦めたことがありました。5分ドライヤーを使いたかった。

メガソーラーのような大きな再生可能エネルギーは、大きな会社がやればいい。
だけど、私が災害の度に感じた小さいけれども、早急に切実に必要なエネルギーを仕事にできないか? ドライヤーを5分使う、その程度の小さなエネルギーをうまく世の中に役立つような形にして仕事にできないか?と考えました。
阪神大震災のときの「コップ1杯ほどの水のように小さい、だけど切実に欲しいもの」そんなイメージを会社に伝えて皆で仕事に繋げてきました。

昨年、関東を震撼させた大型台風19号、鎌倉も被害があり、電気が止まった鎌倉の地区では携帯電話を充電したい人がたくさんいらっしゃると耳にしました。
私は、鎌倉の知り合いの議員に電話をし、超小型EV「CaRat」を電気が止まった地域に走らせ、携帯等を充電してまわることができることをお知らせしました。議員は「ありがたい、お願いします!」と市に連絡をし、その後我々は要請を受け動き出す準備をしました。ただ、走らせる直前に電気が早い段階で復旧をし、スタンバイしていた弊社が登場することはありませんでした。しかし、そんな小さな電気でも便利に使ってもらえる可能性があった。会社として世の中に貢献できる可能性があった。
地域やお客様に貢献をして利益をあげることが会社の責務だ、ということは世の中でよく言われていることなので頭では理解をしていました。でも、実際に本当に理解をしたのは、上記のような経験を経てから、本当に最近です。会社として世に受け入れてもらうには世の中に貢献することの積み重ねなのだと、仕事に誇りを持つこととは、売上を上げて得意になることではないのだと。
まあ、売り上げ、すっごく大事ですけどね(笑)

資金力もネームバリューも何もない会社ですが仲間が知恵を絞ってくれ、その過程で、環境省が実施しているCO2削減推進実証事業に弊社の超小型EVが採択されたことや神奈川県松田町とエネルギー政策や環境保全の為に協力をとっていく包括連携協定を締結したこと、星空映画会で電源としてEVが活躍し、みなさまの笑顔が見れたこと、松田町でカーシェアリング実証事業の実施ができたこと。他にもたくさんの展示会や販売会、イベントに参加させていただけたこと。そしてこれからWebStoreを開店できる運びになったこと。
何も無いなりに書けるネタがいくつかありました(笑) 
ただ、どれもこれも一波乱あって、思った通りすっきりと出来たことは少ないです。。。
最近はうまく行き過ぎるとかえって落ち着かなくて、何か一波乱無いと不安になる自分がいます。
これが経験というものなのでしょうかね?